あちこち見渡せば
連休明けて4日過ぎました。
ずっとご無沙汰の患者さんが「胃腸が…毎日おんなじような生活で滅入っちゃって」或いは手持ちの薬で出びかえていたけどとうとうなくなって…患者さんも連休前より少し戻って来てくれたかな?
最近、患者さんと接しながら感じていること。みんながみんな、マスクしているから眼力や輝きで相手の状態を察するってなかなか一朝一夕にはいかないけど、でも、自粛で自宅でマイペースで仕事できるから、以前より仕事がはかどる、通勤のストレスないから…上司に気を使わないで助かる…リモートワークが思わぬ効果を生んでいることもあるんだなあ…消化器内科は脳腸巡回と言われるくらいストレスと関わりあいがある。働き方が変わったことで以前より能力が発揮できる人が少なからずいる。この感染症との戦いはしばらく続くだろうから、個々の得意な働き方で…で、密を解消するように時代の変化に応じて働き方も変わるのでしょうね。
やってみて、わかったことと言えば…私自信も意外な発見。実は前日6日~8日、深夜0時~6時までの深夜往診のバイトを3日連チャンをしました。コロナ騒ぎがなければ、こういう仕事の存在も知らなかったけど。母体は在宅医療をやっていて、夜は交通便がよいから、要請があれば行かれる地域には往診に出かけるというシステム。ドライバーさんが運転している間は車の後部席で寝ていて現地についたらはい、仕事。体力持つか、少々心配だったけど、終えてみると意外にも淡々と越えてしまいました。「夜中に突然何度も起きてなにかしなきゃいけない…なんか、最近似たような経験してたけどなんだろう?」自問自答で得た答え。かつて、末期状態だった母の看病していたときの経験に似てる!大事な母の命の灯火がいつ消えてしまうのか、怯えながら、不定期に呼ばれれば、なすすべもなく、ただ身体をさすってあげることしかできなかった。切なく寂しくできれば消し去りたい記憶のひとこまだけど、今回タフに乗り切れたのはあの経験も役にたっている気がした。現地について「はい、仕事」突然起きるのもなんか体に染み付いているし、「発熱、血圧上がった、痒い、切り傷で血が止まらない!」戦う相手もはっきりしている、あの時みたいに、なすすべかないわけではなく、答えを出せるから、気持ちは楽…消し去りたい記憶もこんなときに役にたつ。どんな経験も無駄ってないのね。コロナだって、この波を越えれば、嫌な経験でも「あんなひどい波を越えたんだから」って誰もがタフに強くなれる。無駄な経験はない、そう思って長期戦を歩まないとね…
そして、このバイト通じて感じたコロナ現況は…報道されているほどPCRはアクセスしやすくないな…皆、発熱すると様子見る前に(報道信じて)コールセンターに電話するみたい。しかしもれなく「近くの医療機関を受診してください」。診てくれる医療機関があればいい。しかし、医療期間がなぜか閉鎖状態、発熱患者をうけいれてくれない…熱でてもはじめの一歩にも漕ぎ着けない地域がけっこうあるなという印象。まあ、実際駆けつけた時には解熱していたり、酸素飽和度は全く問題なしで実際「こりゃヤバイ」は出くわさなかったけど。「急変もあるうるから、もし、その時は既に医者がみて、状態かわったらすぐに調べてもらって と言われたと伝えていいからね!」と伝言し帰る。
じゃ、府中界隈は?
とりあえず今後は保健所だけでなく医師会ルートでもできるようにはなるみたい。うちみたいな小さなクリニックでも医者が必要性を感じたら、指定の紹介状で依頼できる…窓口が今より増えるみたいだけど。いつになるかは「?」です。
あと、医師会から昨日(土)、ファックスが来てました。以下抜粋
「新型コロナウイルス感染症相談受診目安」
基礎疾患がある人で症状に変化がある、新型コロナ以外の病気が心配な方はまずかかりつけ医などに、電話でご相談を。
相談センターに連絡する目安
息苦しさや、強いだるさ、高熱があるときはすぐに相談を。(これらに該当しないときも相談は可能)
重症化しやすい人で、発熱や咳が、比較的軽い風邪症状がある場合
上記以外でも発熱咳など比較的軽い症状が続く場合
医療機関にかかるときは複数の医療機関に受診して感染拡大した例があるため複数の医療機関の受診はひかえる。
発熱など風邪症状がみられるときの、外出控える、体温測定、マスク着用、手洗いは現行通り。
うーん、この文面みるかぎり、これじゃますます相談センター殺到するのでは?
だってこれじゃ、何でも相談してよいことになるよね?で、周りに診てくれる医療機関がないから往診頼まれたわけだし…
なんか話がくるくる回って前に進んでいるようには見えないんだけど。
とにかく…今は少しずつ減ってきてはいるけど第二波は恐らく免れない。経済も動かさないと…バランスが難しいけど、できる予防をしながら地道に乗り越えていきましょう。