メニュー

人生100年時代 続き

[2025.06.08]

梅雨入りの声も近いどんより曇り空の日曜日。  先週はゴールデンウイークの振り替えと言い訳して土日お休みして小旅行。時にはクリニック、介護、全てと関係ないところに身を置いて、一旦頭の中をリセットしないと、クリニックも介護も続かないことは自分が一番よくわかっているので…。ところで、ここ最近のリセット小旅行で希有な事象が起きているのでその話はまた今度。

リセットして気力充実で仕事開始! 定まらない気象変化に体調不良を訴える患者さん、急な暑さについていけないと訴える高齢患者さん… なんだかすっきりしない…の訴えに落としどころを見つけながらの検査や治療… そして、悲しいかな多いのが90歳前後の超高齢の方の腰が、膝が、いたいいたい、痛み止め飲んでも効くのはその時だけ…出歩くのもおっくうでここにくるのが精いっぱい…と、いつもの内科疾患の薬を取りに来ながら口にする、「いかに日常生活がつらいか」の訴え。行きつけの整形外科で治療、リハビリ、既に手は尽くされているようだから、内科の私はただただ拝聴していることしかできない。「平均寿命伸びても生活寿命がついていかないのは、歯や骨がそもそも90年に近い使用年数に足りうる作りになってないのではないかしら」 なんて思えてしまう…。 そういう生の声を聞きつつ、せめてもこれからその年代に突入するような後期高齢者に「筋力と骨と歯は大事。」と、いまからできる体メインテナンスなど、自分ごととして受け止めて貰うよう、アドバイスしている。    それにしても…これがもしかしたら、現代の日本の医療現場の当たり前の風景なのかも。 私の今までの仕事を振り替えってみると、長らく消化器疾患の内視鏡治療や健診センターやドックでの癌の早期発見…。もちろんその合間で自分の名前で一般内科の外来ブースは持ってはいたけど、それはあくまで腰掛け程度すぎなかったのではないか…。開業して、まもなくコロナ渦という空白期間があり、やっと日常が戻ってきた中でいま対峙している、人生百年時代に突入の患者さんたち。内視鏡中心の仕事をしていたから、対応する人も決まったある程度元気な人々…開業して、老若男女なんでもござれの街のクリニック…見なくてよかった現実に私自身が困惑しているのかもしれない…。  困惑してばかりでなく、90歳を超えた人たちの生きる姿を直視しつつ私が感じたことをその下の世代にアドバイス…それがわたしができること? 例えば「減量は、メタボ対策、心、脳疾患予防の大事な要素ではあるけど、さらには、膝や腰に負担かけないため。ピンピンコロリとはなかなかいかないかもしれないけど、生活寿命超えて天寿まっとうするためにも、膝や腰に負担はかけないようにしなくっちゃ 歩けなくなったら老後、さみしいよ…」 と、こんな感じ。  

来週に持ち越すけど「臓器保護」なんていうことばも、人生百年時代になったからにわかに浮かび上がってきた感じ。 私が医者になりたてのころは、どの教科書にもそんな言葉はのっかってなかったもの…。次は内科の目線で人生百年時代を考えてみたい。

さてさて、そんなこんなの外来のさなか、ちょっとうれしいできごとが。 とある先週の夕方ちかく、大腸内視鏡希望で来院の初診の方、名前呼んで入って椅子に座るや否や、「ちほどーん、内視鏡やってもらおうと思って」って、高校時代の旧友が尋ねて来てくれた。 旧姓と名前変わるから、名前だけではわからなかったけど、マスク外して、こんにちは!って。そこには高校時代とちっとも変わらない顔があった! 高校時代一年生のとき、同じクラスだった旧友。こんな素敵な再会。 こういうこともあるのね!ほんとうれしい再会!

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME