免疫力!
とうとう…ではじまる憂鬱な出だし。「とうとう200人超え連日」「とうとう今週の週間予報、晴れマーク消えた!」そんな今年の七月最終週。
増える無症状感染者の報道や今後の予測や予防策、(不謹慎も知れないけど)「またか、もういいよ!わかってるってば!」そんな感じでとらえてしまう。おまけに「go to 」のキャンペーン打ち出すさなか、「都民は外出控えて~」なんて真逆なこと言われらゃ、「どっち向きゃいいんだい!」なんだかとんちんかんチンな対策に怒りすら覚えて来る。
ここまで広がりゃ「この地域は安全」なんてとこは生活圏内はもはや無し。じゃどうする?テレビ報道なぞっても仕方ないから、このさなかにクリニックやりながら考えたことを書いてみようかと。
考えるきっかけになった出来事、それはクリニックに毎月いらっしゃる糖尿の患者さん。80過ぎていて、癌なんかも過去に患い、おまけに糖尿のコントロールも…正直、いまいち。「ここまで生きてきている人に余り厳しいこといってもねぇ…」イマイチコントロールについても片目つむって大目に見ていた。一時は「コロナ怖い出控え患者さん」の一人で、私も家族に薬だけ渡してご本人には会わないこともあったっけ。ところが…この数ヶ月、糖尿コントロールが地味に良くなり出した!「あれ、○○さん、最近節制頑張ってるの?」「うん、どうだい?結果ともなってるだろう?家族がさ、俺は糖尿の持病があるから、コロナになったらイチコロだって心配するんだ…それに、うつるのが心配だからって散歩に出かけりゃ、帰るなりすぐシャワーしろとか、もう、大変なんだよ。でもさ、ここまでみんなが心配してくれるなんて思ってなかったから…それにこの状況じゃ、予防ったって、やれること限られてるし、後はいかに自分の体力を良くするかだからさ、俺も糖尿のこと、も少し考えようと思ってさ!健康に気をつけて免疫力高めなきゃ!」
コロナ下での家族同士を思いやる気持ちも素敵なお話だけど「予防のために自らを強く」聞いているうちに新しいヒントを得た気がしました。「三密さけて、不要不急の外出避けて。マスクに手洗い…」残るは「かからない体作り=生体防御機能高める」このおじいさん如く、持病が自分の努力で改善できるような糖尿、高血圧…いたずらにコロナ恐れる暇があるなら、自分の努力でコントロール良くなる持病のコントロール改善に労力費やしたほうがよほど生産的。かつ、睡眠良く取り、美味しくご飯食べて…気持ちが前向きになれるように好きなこと見つけて…自分ご褒美でもいい、一日に一回でも。何か気分がよくなること見たり。聞いたり、食べたり。飲んだり…それは個々人の嗜好で。そしてよく笑う…お金かけるでなく、できる範囲でね。「免疫力アップ」とか、良く聞きますが、眉唾ものに手を出すでなく、身の回りのできる範囲のことを無理なくゆっくり整えていけば、コロナ予防のみならず、最終的に自分の身辺がすっきりしてくるのでは?
因みに「生体防御機能高める」といえば、漢方では「補中益気湯」「人参養栄湯」「十全大補湯」等が有名です。特に「補中」はインフルエンザ罹患についての臨床データーや研究レベルでインターロイキンを増やすなどデータがあります。コロナ罹患予防云々ではなく、もともと滋養強壮目的で生まれ、今の時代まで脈々と引き継がれているこれら漢方…みんなに薦めることはもちろんありませんが、だるさや疲れを訴える患者さんの証にあっていれば処方することにしています。だってそれがその患者さんの思うところの「嗜好」にも役立つならば…ね。
笑い…今日笑ってない方へ。「クスリ」とくらい笑えばちょっとした「薬」?
事件は先日の休日。同居の御爺が「こんな時じゃないと聞けないから聞いとこうと思って…」何やら沢山の軟膏チューブを持ってきた。中には蓋とチューブの隙間に汚く埃が付いているものまで…「どれがなんに効くかわからんよ~」「こんな古くて汚いの捨てて!」「絞れば出てくる!」昭和一けた捨てきれない症候群爺とまたまたバトル。何とか使えそうな、しかも頭に残って覚えててくれそうな数本に絞って効能説明しやれやれ…と思い気や、まだなんか、しゃがんだ後ろから前にいる私に差し出すチューブがある。「これは何に使うのかね?この間から足の指の間に塗っとるけどちっともよくならん」「…」 このじめじめ陽気、足指の間となれば「水虫再発!」で、チューブ見たとたん、唖然!「やだ~これはハンドクリームだよ~こりゃ効かんわ~」おもわずなまっちゃう。しかも、これですら、私がまだ父が府中に住んでいた頃にあかぎれに渡したハンドクリーム。もう何年も前の。ったく~やらかしてくれるよ、御爺。瞬時に、風呂上がりのバスマット、絶対一緒の使わないから!固く心に誓った。
私の場合、この御爺、テキトーにからかうのが毎日の笑いの種。
さて、最後に。ちほ内科は小さなクリニック。最近の感染状況踏まえて、他の患者さんと接触避けたく、風邪症状や発熱患者さんには、一報頂くよう、ホームページ冒頭でもお願いしてます。直接いらしても、中に複数の方がいる場合はホントに申し訳ないですが入室をおことわりせざるをえません。実は昨日も、そのようなことが起こってしまいました。雨の降る中いらしたのに、連休直後かつ、内視鏡もあったのでうちにしては、混んでいて…入室をお断りし自宅待機をお願いしたのですが、後からいくら電話してもつながりませんでした。どこかで診察していただいたと思いますが、ほんと、すみません。この場を借りて。
あともう一つ。来週は診察時間が日により変わります。4月から伸び伸びになっていた検診の仕事が集中してしまいました。水曜日は終わってから、医師会の定例会が19時半からだからわずか一時間半ですが夕方やります。これも密を避ける対策になるかしら?