夏のむくみ
盛夏。今日は原爆記念日。先ほど原爆記念館に訪れる外国の人たちが列を成している報道を目にした。ロシアが核兵器使用をちらつかせる不安定な世界情勢の中、平和について考えるべく、これだけ多くの人が原爆投下の地に足を運んでいる。 なのに投下時間の今朝、私は開業時間前のバタバタでいつもどおりの日常。夕方になり「ああそうだったんだ」今日という日を知る。 原爆投下や終戦…8月、何をするではないにせよ、平和のありがたさ、二度と繰り返してはならぬ戦争について、考えることは大切な作業なんだろう。
さて、先日来院の患者さんから「ここのところ足がむくみやすくて…」そんな相談を受けた。わかるわかる、私もこの季節、悩みの種。診療の最中、たまたまクリニックの2階に用事ができて階段上るとき、まあ、階段の上りにくいこと。重くて自分の足じゃないみたい。すねのところを押してみれば、ポコンと凹んでいる…。今日は夏のむくみ。特に足について。
そもそもの話、血液は心臓から送り出されて隅々まで行き渡り、酸素や栄養を運び、老廃物を受け取り心臓へと戻る循環を繰り返している。(つまり心臓から拍出された血液は大動脈⇒動脈⇒体の各組織の動脈⇒毛細血管⇒細胞間質に⇒体の各組織の静脈⇒静脈⇒大静脈⇒心臓という経路をたどり、心臓に戻るという循環)冷たいもののとりすぎや、夏のクーラー等で身体が冷えると、この還流が悪くなったり、「夏の塩分不足」を気にしすぎて、かえって塩分を過剰にとりすぎてしまうと、体内塩分を薄めようと、水分を貯めてしまい結果として、体内の水分自体が貯留傾向に。また、アルコールも飲みすぎると、利尿作用あるため尿量は増えるけど、体内のアルコール濃度を低下すべく、結果水分とりすぎとなってしまう。このように体内に溜め込みやすかったり、還流が悪くなったり、むくみやすい要因が夏にはそろっている。 ここからは特に足のむくみの特徴を。足は、心臓からも遠いし、その血流は重力に逆らって戻さねばならない。この作業の一役を担うのが「第二の心臓」とも呼ばれるふくらはぎの筋肉。下腿三頭筋と呼ばれる、膝下からアキレス腱にかけて着いている筋肉。この筋肉が伸びたり縮んだりすることで心臓に血液を送り返し、また、この筋肉の中を通る静脈の内側には心臓と同じように逆流防止の「弁」がついていて、押し上げられた血液が末梢に戻らないようになっていて「第二の心臓」なんて呼ばれている。この筋肉が、上記のむくみ理由にくわえ、「日中同じ体勢で過ごす」なんてことも加わると、筋肉が血液を押し戻しくなりますます足がむくみやすくなるわけ。 私も、診察に中は同じ体勢でじっと。むくむわけよね…こういったわけで夏は足がむくみやすくなるのですが、さて、対策は?というと、上記要因をなるべく取り除く(冷やしすぎないとか、冷たいものを食べすぎない)以外に,お風呂でマッサージとか、時々つまさきだちをしたり、足首回したり、ふくらはぎを意識して動かすのが大事ね。 とは言っても、仕事の集中すると、そうも行かないわよね…。私の場合、「夕方パンパン…」でも、通勤の自転車が、回復の良い運動になっているみたい。加えて、家の近所のジム、年会費払ってるしもったいない…で、お風呂だけでも利用してマッサージ。そんな形で回復につとめています。 患者さんへは…夕方や、夜、散歩がてら外歩いて…今の季節なら気合い入れて走り込まなくても、汗かくし、すっきりするからね。日焼けの心配はないし、夏の夜風に当たりながら良い汗かけば、クーラーで縮んだ毛穴も開いてすっきりしますよ…なんて話しています。あと、個人的にお勧めストレッチは、階段の手すりをもって、片足ずつ、階段の段に足の裏、土踏まずの当たりくらいまで、中途半端に踏む…というか引っ掛けて、ふくらはぎを伸ばすの。結構気持ちいいです!
むくみ改善の食事なんかもネットで調べれば語り尽くされているけど、「カリウム」摂取がポイント。カリウムを摂取してナトリウム利尿を促す…バナナや胡瓜や冬瓜など夏野菜がカリウム含んでいるものが多い。豚肉もビタミンB含んでいるからカリウムのみならず疲労回復にも良い食材… むくみ対策にも、季節の旬を取り入れながら…ね。
お盆は、結構仕事します。予定表2週間分出しました。「あいててよかった…」ってこともあるかもしれないからご参考に…