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虫歯の日

[2019.06.04]

今日は6月4日、「虫歯の日」です。

皆さんは日ごろから「歯のケアー」や「歯周病」にどれだけ心がけておられるでしょうか?

今日は消化器内科医として「口のなかって大事だよなあ」と漠然と感じていることを歯の日にちなんでお話しします。

「80歳で20本自分の歯」という健康スローガンを聞いたことがありますが、あれってホント。

今まで内視鏡の仕事をしていて高齢者の胃の中を観察することが多々ありましたが、歯がしっかりしている年輩の方の

胃ってきれいだし認知機能もしっかりしている! というのが正直な感想。漠然とした印象だったけど

いろいろ調べてみると、出てくるわ出てくるわ!認知症と歯周病菌の関係・・認知機能が低下した患者さんで口腔内環境が有意に悪化しているとの報告、歯周病菌抗体価が高いほど認知機能が低下している、歯周病の罹患で認知症発症のリスクが2.5倍上昇などの解析結果などなど・・実際に虫歯菌の中でも特殊な菌タンパクを持つ人、持たない人で母集団を集めて2年間追跡調査するなど、前向き研究という手法での大きなプロジェクトも進んでいるとの事。

認知症だけでなく他の内科疾患との関連の調べれば・・歯周病を罹患しているとすい臓がんのリスクが高いとか、動脈瘤のプラークから虫歯菌が検出され、動脈硬化との関連も研究されているようです。

そして「フローラ(細菌叢)」という同じような名前のついている「口腔内フローラ」と「腸内フローラ」この二つの関係って入口と出口なんだからなんかあるんじゃないかな? 途中に「胃酸」とい大きな関門もあるけれど・・普段漠然と考えていることについてもこのさい検索してみると・・

歯周病菌の一つであるジンジバリス菌(P.gingivalis)が、口腔内ケアーを怠ったことで腸の方へ流れ込むと、腸内のフローラのバランスを崩してしまい腸のバリアー機能が低下し結果、血中の毒素量が増加する・・と言う事もわかってきたようです。こうしたプロセスで前述のように口から離れた心臓や腎臓、動脈の壁などに悪影響を及ぼす・・

「じゃ逆流性食道炎とかで胃酸の分泌を抑える薬を出すのはどこまで許されるのだろう・・」虫歯の日をはなれて、そんなことにも考えが及んでしまいますが・・その辺もきちんと検索しなければ・・

解明されていること、仮説・・調べればいろいろ出てきますがわかった大事なことは「口の中は口の中でだけではおさまらない」ということ。表面からはみえない内蔵の病気を危惧する前にまず、大きな口をあければ誰でも見ることのできる、自分の口腔内をケアすることも大事だよねって虫歯の日にちなんで書いてみました。

かくいう私は・・残念ながら今、虫歯治療中。歯髄炎がなかなか治らず・・

勤務先からの来月の誕生日に頂けるプレゼントも最新式の電動歯ブラシをお願いしたとこ。

壊れないから20年位前の購入した電動歯ブラシ使っていたのですが、この際新しいのにしてみようと思って。

普段立ち入らない量販店の売り場で手にしたら、最新式はやっぱりすごい!そろそろ買い替えどきかもと思って。

虫歯の日にちなんで・・長寿の時代、歯を大事に、なんでもおいしく自分の歯で!

ところで・・・明日の午後は眼科に行きますのでクリニックはお休み、こちらも酷使しているばかりでは弱ってきます。

ご迷惑おかけします。

 

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