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誤嚥性肺炎入院経過

[2026.08.02]

「また、熊本!?」火曜日、幸いクリニックは15時まで。時間前には予約患者さん全て終えることができ、17時までの父の面会時間になんとか間に合うと、気忙しく移動する車中で聞いた。 酷暑で、日々過ごすのも、しんどいなか、水道や電気が使えずでは‥。父が入院しているせいか、高齢者が気になる。災害関連死、ワードが脳裏をかすめる。せっかく10年前の地震は乗りきったのに‥。  東京もこの数日は暑く、「暑い最中、来院すみません」と、一番暑い時間帯でも予約時間に来院される患者さん達、診察はじめに声掛けすると、それでも皆さん「熊本のことを思えば暑いくらいで文句言っちゃダメね‥」合言葉のよう。 

さて、今週も先週にひきつづき、誤嚥性肺炎で入院中の父の話題を。 Googleとかには「誤嚥性肺炎の予後はどのくらいですか?」と、質問も多いみたい。平均一年‥。 と書いてあるのを見たことがあるが、ホントにこれは個々人それぞれ‥と言わざるを得ない。患者さんが何歳か、肺に基礎疾患あるか、普段の嚥下機能はどうか‥状況は人それぞれ。 そういう観点から見れば、父の場合、肺気腫あり(肺癌も経過中発見)、94才、既に自分の唾液まで誤嚥するほどの嚥下機能低下、認知症あり‥ 3年前に日赤に入院して以来、今回入院まで、とろみや刻みを指導されても嫌がるからやーめた!私だって嫌だし! と、好きなものを食べさせながら、悪くなったらしょぼっこい我がクリニックで点滴治療‥よくここまでもってくれたな‥幸いしたのは、口腔ケアがしっかりしていて、1本抜歯以外、全て自分の歯でしっかり咀嚼出来ることだったのかも‥ かなりレアケースなのかも。しかし、今回ばかりは‥。

入院先の病院は丁寧に診てくださっているようで、今日も日曜日だというのに、ちょうど私が行ったとき、リハビリの担当が嚥下リハをベッドサイドでやってくださっていた。リハをやるくらいには回復。先週の状況は、感染、脱水傾向、鎮静剤の後引き状態など、さまざまな要因で虚ろで、あちらの世界に足を突っ込んだか? と、思うような状況だったのだろう。今週、お見舞いに行くたび、話しかけていると、やはり明らかに認知機能は低下。妹や私の家族構成がわからず、いつの間にか、妹が私の娘に父の頭の中ではなっているようで‥孫が云々とか言っている。 かとおもえば、昔のことは正しいことを覚えていたり、今日なんて、リハビリの方に「良くなって外に出たら皆で食事しましょう」はっきり大きな声でそんなことを言う。 はて? 父の頭のなかは不思議だけど、でも、こうした会話ができるだけでも家族としては貴重な時間‥。 途中、なぜか踵が痛いというから揉みながら布団で見えなかった下腿をみたら、骨に皮がついたような。廃用萎縮も甚だしい。「多分、もう歩けないだろうな‥」そう感じてしまう。   

「退院して家で本人が食べたいものを食べさせて」担当の先生もそう話ながら、手を尽くしてくださっている。 でも、状況はシビア。 肺炎は強い抗生剤で叩いて、一旦は快方に向かうも、血液データーがいまいち。フォーカスは新たにできた肺炎。 脱水になればたんの喀出は減るから誤嚥は防げるかもしれないが、本来出すべき痰がでなければ炎症のフォーカスに。体か潤えば痰は出やすくなるけど誤嚥‥。結局、身体の水分バランスで、どちらに転がっても、なかなか難しい状況。 そこに加え、余力のない気腫肺。ボロボロの肺。まさにやじろべえの綱渡り状態。 今の父の状況は誤嚥性肺炎の様々なケースの一例にすぎないが、厳しい状況だ。 新たな肺炎に対して感受性のある抗生剤を今使用している最中と聞いている。今日もぶら下がっていた。 たとえ、うまくいっても、あの必死で頑張っているように見える肺の画像をみれば、廃用萎縮の足を見れば、とぎれとぎれの父との会話を思い起こせば、 私自身は、覚悟の気持ちは持たねばならぬときにあることに、かわりはなさそうだ。 病院スタッフはできるだけの最大限尽くして、食べたいものを口から! をゴールに向けて注力してくださっているのだから、期待を持ちつつ。 そしてここまで頑張り、今なお、闘病、リハビリする父の生き様は、様々な気持ちや覚悟を私に思いめぐらさせる静かな時間の流れなのかもしれない。

 

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