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PCR検査と抗原検査

[2020.11.15]

この週末は暖かでホッとする天候。朝の真っ青な空と帰り際の夕焼け空が印象的な二日間でした。そう、まだ片道一時間半かけての自転車通勤。いい加減、寒くなるし夜は暗いからと心ある患者さんは心配してくださるけど、ここ数日の感染者増加…なるべく長距離電車通勤は避けたくもあり…

この二日は失敗の連続…午前までの外来なのに帰りが夕焼け空…言い訳がましいけどホントにクリニック、混んでました。まさにインフル予防接種の繁忙。土日だから皆さんかなり前から予約してくれてるし、加えて腹痛、頭痛の急患に、時間分けて診るべき発熱患者さん…電話も受け付けと私では手一杯。電話に出られず「後でかけなおしていただけませんか?」でガチャンと切られちゃったり(すみません!)急患枠もアサイチの電話で埋まってしまい、後からの電話の方は今日はお断りする始末…予防接種もこの先2、3週間だろうから、これが終わればすこしは落ち着くはずなんだけど…ホントに今日は諸々対応で不快な思いをさせてしまった方々には申し訳ありませんでした。

でも、この数日のコロナ患者さんの増加の傾向を見ていると、10月からの電話予約の「密」回避及び発熱患者さんとの動線分け…早めに初めておいて良かったかも。というのも…

先週の某日、医師会の当番でPCR検査当番をしてきました。これは府中、国分寺、国立、小金井市医師会合同主催で鼻腔採取のPCR検査を当番制で請け負うというもの。これらの市の医師会所属のクリニックは依頼をファックスすると、たいてい医師会から予約表が届いて翌日には検査ができる。こうして、多摩総合医療センターの駐車場の裏に指定した時間にいらした患者さんをその日の当番医師が検査を施行して、結果は翌日夕方頃には出るという仕組み。私は初めて当番に当たり…まずは防護服の取り扱いから伝授。マスクにフェイスシールド、キャップ、足カバー、手袋も内と外二重。検診車の大きさくらいのバスの中は腕を通す穴が開いたアクリル板で仕切られていて、向こう側立った患者さんの鼻腔に、その穴からて手をのばして検体を採取する。勿論採取のときは、換気は強制換気、終わったあとは一回ごと、消毒。

私の当番の日の名簿は、昭和世代には「外人さんかしら?」と間違えちゃいそうな名前が目立つ、若い人ばかりでした。若者の陽性者が多い訳ね。向こう側の患者さんを入って来るときから見ていたけど、皆いたって普通っぽい。足取りもしっかりして、決してしんどそうでもなく…熱っぽいだるそうな患者さんはいなかった印象。だから、後になって別件で医師会に連絡したとき、私の担当日の中で若干名陽性者が出たからと聞き、ちょっとビックリ。

実際に必要があって検査にいらっしゃる患者さんがこんな調子なんだから、改めて「コロナも市中感染症となってきて、特別じゃないよね」と感じました。だから絶対、感染した方を特別視したりしちゃいけない。仕方ない。防いでも防ぎ切れないこともある。前にも書いたけど、コロナ流行前には、普通に風邪引いた時、(寝冷えとかは別として)誰からうつったかなんてわからないことが多いし、いちいち気にもしなかったじゃない?もはや、コロナもそれに近い状態になってきつつあるのでは?

そうはいっても、まだワクチンもなく、乾燥と寒さのこの冬を乗り切らねばならない(実際はほんの4ヶ月くらいなんだけど)。PCR検査は感度はよいかもしれないけど結果出るまで少し時間がかかる。わがクリニックでもPCRはやっているけど委託だから時間がかかり、結局は自費は別として保険扱いは医師会経由でやることが多い。結果は翌日か明後日。昨今感染者が増えている中、抗原検査をどうしようか、いま考えている。感度はPCRより落ちるけど、結果は30分くらいで判明。インフルと同じ鼻腔採取でクリニック内でできる。(検体が鼻腔だから私がリスク負わないように気をつけなければいけないけど)

感染が疑われる患者さんにインフルと同時に検査ができて、抗原陽性ならば、はやくに周囲に予防策が講じられる。また、発症2~9日の有症状者はウイルス量が十分あるため、PCR検査とほぼデータが同じという、国内4施設の報告より、厚生省も「抗原検査で陰性ならば追加検査はしなくても陰性と言い切ってよい」としている。これからの冬、特に年末年始、感染状況がどうなるかわからないし。医療機関も休みになるような時期、「発熱患者さんも診察しますよ」と言っている以上、すこしでも予防や、これ以上の広がり早期に歯止めをきかせることのできる検査法の導入…いま検討してます。どうしようか…多分数日内に決めますが。

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