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「関係ないけどもう一つ質問良いですか?」~脱毛症~

[2019.02.13]

相変わらずの冬らしい寒さ。来週からは花粉も本格的に飛び出す予報…

開業してまだ5ヶ月。そんな中で意外に受ける相談。上記…。脱毛症について。

風邪引いているときはしんどいからみんなさっさと帰るけど、定期処方の薬、予防接種とか、なんかついでにもう一つ言ってみようかな~みたいに軽くいう人、深刻に「何とかしたいんだけど…」という方も。

知人にも、私の開業の話を聞いたのか、「内科でも処方できるみたいだけどどうなのか」との相談を受けたので、一部で情報を共有しているだけではよくない? 今日、製薬会社の人に来ていただいてお話を聞きました。

私が理解しないと。

うちで希望者への処方(これは自費診療です)を予定しているのは「ザガーロ」。花粉症のザイザル、アラミストでおなじみのグラクソ・スミスクラインが扱っている薬です。後発品のない薬です。1日1カプセルの飲み薬。

まず作用機序の説明を。

脱毛の主な原因はは男性ホルモンの「ジヒドロテストステロン」。これにより髪の毛の成長期(通常2~6年)を短くしてしまう(数ヶ月から1年)ために髪の毛が十分に育つ前に退行期を迎えて抜けてしまうわけです。

ザガーロはジヒドロテストステロン産生を阻害して、髪の毛の成長を正常な状態に近づかせてくれる薬です。さらに前駆物質テストステロンをジヒドロテストステロンに変換する酵素は2つありますが、この薬は両方を阻害するから厚生省から認可を受けているもう一つの薬よりも効果があることは臨床データーで出ています。

効果は2~3ヵ月で出始める方が多いとのこと。効果判定には6ヶ月くらいをめどに検討するのが良いとのことです。

また、ある程度効果のあった人は飲み続ける必要があるとのこと。

あと、何より大切なのは副作用の話。男性ホルモンを阻害するわけだから起こることも想像できますよね。

10人に一人くらいの頻度で男性機能の障害、100人に1人くらいの頻度で女性化乳房が現れることは特記せねばならない副作用。服薬を中止すれば元に戻りますが。

あと、ザガーロでは報告はありませんがザガーロと同じ成分を含む前立腺肥大の薬で発ガンの報告があります。

価格については、先にでた薬のほうは先に説明の前駆物質一つしか阻害しないため「脱毛遅延薬」としての認可をうけています。先発品の価格もザガーロより安価。後発品ならザガーロの半額以下なので価格で選ぶ方も多いとのことをメーカー方ははなしておられました。うちはクリニック処方の平均額にする予定です。

今日私が聞いた情報をまとめてみました。後は副作用の可能性も熟慮の上、個人が考えてくだされば。

喫煙、睡眠不足、不摂生な食事、ストレスは髪の毛にとってはマイナス。日常生活でも自分をいじめないことが髪へも良いみたいですね!

今日はたまには一部で受けた質問や要望へもブログに乗っけてみました。

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