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なぜか尿酸のお話

[2018.10.22]

先週末、土曜日午後は診療終わってから医師会主催の生涯教育講演に行ってきました。

今日はその時私が気にとまったことや、知識としてブログにあげても良いかな?

と感じたことを挙げます。

今、よく耳にする「プリン体ゼロ」。「ビール変えたから大丈夫だよね」よく外来で患者さんからいわれますがそれではだめ。実際の尿酸値の8割は体のエネルギーの燃えかすや遺伝子の分解産物。で、これが作られすぎたり、不要な尿酸が尿から排泄されなくなるから尿酸値があがるわけです。

尿酸が高いというと、皆さん「痛風」をイメージすると思います。リスクは尿酸値7以上で1割、8以上で3割、9を越えると痛風発作の確率は6割。明日発作が起きてもおかしくない状態です。また、通風発作のイメージが先行しているけど、尿酸値の高いことは腎臓に障害を及ぼしたり、高血圧などのも絡んでくるので放置はよくありません。

基本的には6以下にすることが、発作や他の臓器への影響を考えても好ましいです。9を越える方は薬物療法(他に高血圧、糖尿がある人は8以上)後はやはり食事療法となります。(食事の影響は生成される尿酸の2割といえども)

ポイントとしては(患者さんに私が知らせたい情報の箇条書きにします)

☆プリン体ゼロのビールに変えてもアルコール自体で尿酸は上がる。ビールを焼酎に変えても度数が高いから

 アルコール自体で飲む量が多ければあがってしまう

☆しかしアルコール禁ではなく(じゃなきゃ続かない)飲酒の1日の目安はビール500ml、焼酎90ml、日本酒は1合、

 ワインは180mlが目安

☆食事については、体内で生成される尿酸もあるわけだから、ストイックにやっても仕方ない。

 バランスよく、プリン体の多ものはとりすぎないとともに、下げるために積極的によってよいものもある

☆牛乳など乳製品や海藻、野菜やキノコなど。

☆コーヒーも尿酸値下げる作用あり(私も知らなかった)1日3杯くらいはよい

☆尿酸は尿から排泄されるから水分多めにとる

こんな感じになります。

行きの電車で座れたら寝入ってしまい両隣からはエルボをくらい、会場でも意識が何度もとんだ(土曜の午後なんて座れりゃ1分以内に眠っちゃうよ)そんな中でもいってよかった講座でした。

医学も日進月歩。色々知っとかないとね…

 

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