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感染と観戦

[2021.08.01]

1日の日曜からはじまる8月。夏真っ盛り。

blog更新日、表題何にしようと思った瞬間、浮かんだのが「感染と観戦」 我ながら、なんと時代と世相を反映したものかと自画自賛。オリンピックの話題以前にこちらは今週、発熱問い合わせに日々終追われる毎日。オリンピックで誰がどうだったかは、別の惑星の話題みたいに感じる。ホントに日本でやってんの?くらい。 コロナ変移株…明らかに今までの「波」 とは違っている数の多さ。特に他のクリニックがお休みの日は、公共の紹介機関も、ネットでつながる医療機関も限られているから、今日も朝から電話がなりっぱなしだった。受付の事務方も開始前からスタンバって電話を受けてくれていたが、9時半回る前に予約枠はいっぱいになってしまった。その後の数人の電話はお断りせざるを得ず。後で患者さんから聞いたはなしだが、府中市で案内できる医療機関はここしかないと言われたそうな…休日診療所なんかはどうしているのかしら?当番でやってるはずなのに。(ところで…府中市に貢献しても、医師会には貢献してない医療機関ということで、医療従事者ワクチンは医師会から遅らされたこと、忘れてないぞ! ) 断っちゃった人はもしかしたら、ほかに行くところもなかったのかな…前回までの波ではこういうことはなかったから、医療崩壊はクリニックレベルにも起こりつつあるとすれば、やはり今回の波はすごいといえよう。おまけにといっちゃなんだが、発熱で来た患者さんにトイレも貸せなかったこと。別室の発熱部屋にはトイレがないから。来院早々「トイレかしてください!」 受付は新患のカルテ作成に追われ、私は診察のため、発熱部屋を行き来、分刻みの予約状況では、一人一人、出た後の発熱部屋の消毒で手いっぱい。おまけに普段の予約患者さんに迷惑かけられないからここでも消毒。で、トイレに感染清掃対応する時間がない。こんなことに対応できないことも医療現場の多忙な現実。ある意味医療崩壊。生理現象がまんさせるのだから。

巷では、若い人の感染が増え、病院に入院できず、自宅待機が多い現実が報道されている。うちでの陽性者も例外ではない。大病院のベッドがふさがり医療崩壊が起きる前に、町のクリニックレベルでもっと自宅待機組に手厚いフォローを…みたいなことを意見しているコメンテーターやテレビ出演お馴染みドクターもいらっしゃるが、それは無理。一般診療と発熱外来。おまけにワクチン接種もしなければならない… その日、その瞬間に「今一番優先すべきこと」をひとつひとつこなしていくしかないのかな。

今回の波で私なりに感じている前回との違い。こんな小さなクリニックでも、これが現実と発信して、皆さんに知ってほしいのでコメントすると、まず報道されているとおり、陽性者は若い世代、20~30代が多い。呼吸器症状や味覚臭覚異常者は少なくて発熱、頭痛が多い。陽性になるケースで多いのが「濃厚接触でないのに本人希望や会社の依頼で陽性になる」ということが結構あって、もはや以前までの濃厚接触の定義が意味をなさなくなりつつあるのでは?ということ。 7人検査して4人陽性なんて日もある。 だれしも安易に検査するわけには行かないが、いらした患者さんへの冷静状況の聴取が求められる。  ここまでだと「変異株は感染力も強いし怖い」  というのはことになるのだろう。でもこれだけ爆発的感染者が増え、「えっ?」て感じで陽性になる人がいるわけだから、不顕性感染者も結構いるのでは?  5人に1人は今じゃ日本人でも2回はワクチン終わってるとの情報。あくまで推測に過ぎないが、高齢者含めて、接種した人も軽症レベルで罹患しているのかもしれない…若い人は出歩く機会が多いのも事実だけど、ワクチンもまだそこまで浸透してない。 今の状況はその結果の成り行きなのかも。もはやこの状況を押さえるにはやはりワクチン接種しか今のところは道はなさそう。

これだけの感染状況なら、誰しもが一回は今後も含め感染するかもしれない。でもお互いがワクチンを打っていれば重症が中症ですみ、中症が軽症ですむ。こうして集団免疫をつけていくしかないよね…  最近の日々の診察で感じている。

来週水曜からうちでもワクチン接種始まる。副反応怖がる若者も多いから…事実を伝えつつ必要性を理解してもらわなければ。

一般診療とワクチン接種、発熱外来…  どの場面にいらした患者さんにもストレスを与えぬよう、粛々と安全に業務こなすことが目下の課題。まだまだ続く暑い夏…クリニックも暑い。自転車通勤でロードレース。クリニックが私の競技場。でもここは無観客じゃない。ちゃーんとギャラリーならぬ助っ人事務にナース、家族、いっぱいいるから。

 

 

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