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断捨離ならぬプレ終活

[2022.04.03]

4月になりました。第一週の日曜は花寒。これで桜もおしまい。たっぷり2週間は楽しめたことしの桜…。 来年も同じように美しい桜に巡り会えますように。 コロナに戦争、日本各地での地震…不安定な出来事が多すぎる昨今、かつてはこんな想いなど過ぎりもしなかったから、おそらく私のみならず、世界全体が不安定な時代の只中に置かれているのでしょう。

クリニックへの発熱問い合わせも、コロナワクチン希望の電話も以前ほどではなく(コロナ陽性者もゼロの日も!)ある程度落ち着いて、通常通りのペースといったところ。今日もワクチン接種枠が埋まらないのでひと枠減らしたくらい。 日曜もワクチンメインでなくそろそろ通常通りにする予定。この流れの中で、大腸もぼちぼちやれているので、当分、この状況を望みたいところ。 というのも、月末に控えた、プライベートでの引越し、これがホントに大変。まあ、こんなことが話題にできるblogもいまだけだから、先週の父の引っ越し風景に続けて今日は私自身のこと、つらつらと。

今住んでいるところはすみだして12,3年になる。「アラフォー」なんて言う単語が世間を飛び交っていた頃だったっけ。その頃、流行語の背景如く、ちょっとした転機もあったが、同時期、ちょうど母の病気が発見された。「母に寄り添うことが後悔ない私の生き方」、そう選択したとき漠然と「生涯の一人暮らしに終の棲家を」と考え及んだ。有りがちなパターン。「何処に?」 迷わず、今住んでいる地域を選んだ。母校の高校のすぐ近く。「自分の着た制服の学生と、オバアチャンになってもすれ違う日常があれば、寂しくないし、若々しくいられるかしら?」 なんていう理由…。通院のためね泊りする母も、保護者会その他で馴染みの土地だったから、家族にとっても懐かしい土地だったわけ。高校時代からいまだにあるパン屋さんやケーキ屋さん、ジョギングコースの駒沢公園… 大学生から始まった引越し歴は、数えてみれば10回以上。職場が変わるに合わせて、寮生活なんかもあったから仕方ないとはいえ、自分でもちょっとびっくりだが、その時は「これがもう最後ね」 と思っていた。開業はこれっぽっちも考えていなかったから…。   お気に入りの環境から去る寂しさと、「引っ越せば通勤ストレスから解放される」という安堵感とが今は同居している。 引っ越す毎の断捨離だから、さぞかしコンパクトに整理されているかとおもいきや、その逆…。今回にいたってはいつもと違う。父との同居を考え、同じ地区の少し広めの近所に移動したときに、実家にあった「処分しがたい品々」も父とともに居住権を獲得したものだから、荷物は府中の実家を壊した時から増加。大きさや機能を考えれば、いっそ、新しい家具に買い替えたいものだが、「今はこんな良い材木採れないし…」「この家具の模様…子供のころ親に怒られてじっと説教聞いてるとき、ムンクの絵みたいな年輪だ…ってじーっと見ながら説教聞いてたんだっけ」 なーんて遠い昔の記憶が蘇るとますます捨てられない… 次に引っ越すところは今より狭いから「とにかく処分!」絶えずそのことが頭にあるのに…困ったもんだ。 とはいえ、結構自分のものはさくさく処分できている。自転車通勤がメインになってから、スカートなんてそれこそ一年に何回着るかしら? 「またいつか着よう…」随分昔の居住地で利用していたクリーニング屋さんの袋におさめられたままのスカートや、今となっては若すぎるデザインの服…諸共処分。処分といえば、写真も。「昭和」の臭いがプンプンする、自分一人で写ってる写真は、片っ端から捨て捨て捨て! 「こんなに沢山、私の写真があったら、残された親族の妹も捨て辛いだろうから」と、むしろ御父に先んじて私の方が、もはや終活モード。化粧品購入の際に貰ったタオルや化粧ポーチ、「こんなに沢山…死ぬまで使いきれないよ」 「今回に引越しは仕事のための引越し。となると、万が一、次引っ越すとしたら、仕事やめた、リタイアのとき。じゃあ老人ホーム??」 ありゃ、引越し単位で考えると人生なんてあっという間ね、一番体力ある今のうちに処分できるものは処分しとかなきゃ、年取ると集中力も失せるから…  捨て捨てモードでやってたさなか、出てきたのは手紙の数々。SNSやメールが当たり前の昨今となっては、懐かしい「お手紙」。てがみのはいってた箱からは、研修医の頃患者さんから頂いた手紙も…最後に目にしたにはいつだろう? ついつい、一通ずつ読み返してしまった。20年以上、既に忘れかけていた出来事も、読み返した手紙で、つい先日のことのように甦る。これは捨てられないね。 仕事をしているうちは。 臨時休診にしたくらいなんだから、その分引越準備しなければいけないのだが… 多忙な引越しの合間に見つけた、原点に帰る瞬間だった。  今週も臨機休診あります… すみません。

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