メニュー

自然界からの挑戦状

[2020.07.05]

「何だかコロナ騒動で終わっちゃったわね」今年半分折り返して、そんな挨拶が交わされるなか、7月になった途端にコロナ患者さんの急増、九州地方の豪雨…自然界からの挑戦状をうけているみたい。どんなに現代人が知恵を絞って取り組んで作った様々なものも、一瞬にして崩れ去り、せっかく自粛で感染押さえてもちょっと緩めれば高く上る棒グラフ。何だか無力さを感じ得ない日々ですね。

せっかく少し戻ってきた患者さんも、また来なくなっちゃうのかな…?一抹の不安もなくはないですが…

このコロナ感染状況、多くの専門家が言うように「ちょっとはやいな…」。私も夏休みやお盆で「そうはいっても行かざるを得ないよ」といった帰省やお墓参り(ゴールデンウィークは行かれなかったからね)で人の移動と共に増加するのでは?と考えていた。うまくすりゃ、第2波は今年の冬?くらいに。

誰もが言うように、経済活動だって止められないわけだし、基本的な手洗いや人混みでのマスク、外出先やタイミングも考えて…できることを取り組んでいくしかないのかな?

さて今日は、最近の日々外来診療で考えたこと。過換気や迷走神経反射について。ここのところ「電車の中でお腹が痛くなっていたいのを我慢しているうちに息がしずらくなり、過換気に」「電車の中で気分悪くなり冷や汗でて息しずらくなり」と、電車の中でのエピソードで外来受診の方が数人いらっしゃいました。前にもブログに書いたけど、梅雨のこの時期はいわゆる、自律神経失調の症状がでやすいとき。けど今年はいつもより多いのと、「息が…」と呼吸のしずらさも加わった症状。マスクのせい?

上記症状の一人目の患者さんは「前にバイト先でマスクをしていて一生懸命喋って説明するうちに息がすいずらくなり過換気になったトラウマがあって、電車の中でも同じようになるのかと怖かった…」と予期不安も訴えておられました。

ここからは私見だけど。

マスクしての呼吸では、通常の呼吸状態と異なり呼気の一部が吸気になるわけで、漢方で言うところの「気」の巡りに支障が出てくるはず。漢方での「気」は「先天の気」「水穀の気」「宗気=呼吸で得られる」から成り立っているんだけど、マスク呼吸で息苦しい=気鬱や、突き上げてくるような動悸や胸苦しさ=気逆 、つまり体の中で「気」の巡りに失調を来し、パニック発作や過換気が起きやすくなる状態が、マスクにより、もともと失調を来しやすい一部の人には引き金になってしまっているのではないかと考えます。

予期不安やパニック発作…心療内科領域の疾患かもしれませんが今回のようにほかの身体症状があれば内科でも相談をうけます。

もちろん抗不安薬なども適応にはなりますが、ぼーっとしたり眠気など副作用もあるので、まず私はこのように「気」に注目して「気」の巡りを整える桂枝と甘草の組みあわの漢方、あるいは「厚朴」「紫蘇葉」などがはいった製剤をその患者さんに合わせて処方します。

他人事のように書いていますが、私だってマスク呼吸がもともとにがて。サージカルマスクも製品によっては患者さんとしゃべっているうちに口に貼り付いてきて、そのうちに鼻栓みたいにマスクがはなの穴を塞ぎ呼吸できなくなっちゃう。おまけに顔は痒くなるし。そんなこんなで「気逆」気味。こりゃいかん!で、漢方飲んでます。

嫌だ暑い息苦しいとはいえ、人混みではマスクがマストだし、誰しもが先行きの見えない不安のなかにいますが、心とからだのバランスをどうすればとっていけるのか、「自分流」の生活を組み立てていきましょうね。お互いに。

マスクでの電車通勤が苦手。気逆への対策?一石二鳥➕トレーニングでまたまた(金)午前の蒲田の仕事を終えて千穂クリニックまで多摩川べり?疾走。天気いまいちでしたが。私の「自分流生活」

 

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME