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誰のための何のための大会

[2021.06.06]

梅雨のような、そうでないような、中途半端な変な陽気が続きますね。

「梅雨涸れ」なんていうこともあるけれど、例年、今の時期から秋くらいまでは風邪や花粉症の患者さんも落ち着いて外来受診者も減る傾向にあります。まさに今年はその通り!といったところで6月の声を聞いた途端、外来はピタッと静かに。加えて、最近の感染者減少を反映したかの如く、発熱センターや保健所紹介の患者さんもぱたりと減り…でもこれは良い傾向…

でも、連日の感染者が減り傾向な状態をオリンピック開催のプラス要因にとらえないで欲しいと思う。「中止してほしい」。この一週間のオリンピック開催に向けた様々な報道を聞けばきくほど、はっきりしなくなる「誰のための、何のための大会か」ということ。分科会の尾身先生があれほど警告しているのに、まるで聞く耳を持たないIOCや政府。加えて大会が延期になったからこそ明るみになってきた、大会にかかわる不透明な金銭のながれ。昨夕、TBSの「報道特集」で大会関係者が内部告発として実情を赤裸々に語っていたが、何も知らない一視聴者の私は愕然とした。どんぶり勘定の、常識ではありえないよう大会にまつわる多額のお金が、一部の私腹を肥やす人や会社へながれる。そして資金が賄い切きれなければやがて都民の税金や国税に手がつけれられることとなる。複数から内部告発があるとテレビは語っていたが、それはこの方含めて、普段は都や市町村で仕事をこなしている職員が一定数、大会運営の手伝いとして出向して業務をこなしているそうだ。だからこそ見えてくる、通常の市民感覚ではありえない理屈や額が動くことに違和感と憤りがこみあげるとのこと。今使うべきところはコロナ関連の救済措置だろう。わけのわからぬそういったお金で一体何人の救済が出来る? 或は先日、ボランティアキャンセルが相次いでいることの対して、軽視するような政府の関係者の発言、ボランティアが足りなければ破格の値段のバイト斡旋が横行する…聞けば聞くほど、奇しくも尾身先生も言われていた「何のための大会」か。「スポーツの力」なぞいまさら言われても、選手の頑張り以上に、お金にまみれた大会運営や、感染リスク、負の要素が多過ぎて、スポーツの大会とは思えなくなってきた。選手はそれでもこの大会のために頑張ってると言われても、見ている側としては、純粋な応援より、躍らされているピエロのように何だか白けて見えてしまう…。はるか太古の「ポリス毎の一等賞を讃えるオリンピック」が世紀を超えていくうちに、悪い意味の進化を遂げてその精神から掛け離れた別の大会と置き換わってしまったようで、奇しくも今回、コロナ感染が世界に吹き荒れたことは、「一度全て取りやめて全て清算。もう一度原点を見つめ直せ」ということではないだろうか。

また、別の視点から。人流で感染者が増加することは昨年来、夏、冬、ずっと見てきてそうだった。オリンピック開催となれば、この国内人流に加えた、それ以外の夏休み期間中の人流へも拍車はかかる。「オリンピックやるなら、別のとこに遊びに行くのもありだよね」ってな具合で、一部に過ぎないだろうけど、かつての「go to travel」 もどきが起きかねない…。首都圏も今の、アフターゴールデンウイーク沖縄感染状態となることも想定の範囲内。 

砂粒か塵にも満たない、小さな一個人の意見。私のblogは私にとっては日記帳の一面もある。この時代に生きたからこそ感じたことは書いておこう…。、オリンピック開催是非に揺れる2021年6月の第1週のblogの更新は、一国民のつぶやきで終わらせます。

最後に…先日、患者さんからワクチン接種にまつわるご意見、不満をいただきました…「市報を見たら、府中市は集団接種以外の個別接種30くらいでていたけど、武蔵台のクリニックや医院はどこも入ってなかった。武蔵台の先生は何故非協力的なのって話している。どうして? 武蔵台出身の市議会議院員もいないし、市の端っこだから忘れ去られているのか?」と。 市議会議員まで発想が及ぶのには、もはや驚き以上…人の考えって想像もできない…今までのblogにやりたくてもやれない現状を書き記してきたし、直接電話や来院の質問には状況をお話してきました。「非協力的な医療機関」などと言われるのは心外。悲しかった。悔しくて涙すら…市の担当に訴えたら「皆さん予約が取れないから気が立っているのでしょう」ですって!。。。。そんなもんなのか…

アチラモコチラも、見えない力でどうにもならない…何かふつふつと気が晴れない事態ばっかり…今日の空のよう…

 

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