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開業決めるまでの裏ばなし〜その8〜

[2018.03.18]

今日は久しぶりに予定なしの日曜日。住まいから実家まで、片道ジョギングで。ハーフより少し長いから23キロくらい。トレーニングには最適だけど通勤毎日ジョグはきついかな?
走りながら、クリニックのシンボル、オリーブの木にすること、思いついた!
私の大好きな地中海沿岸の国々。毎年ガス抜きと称してあちらの国々、休みがあれば出かけていた。「当分忙しくて行けないぞ」クリニック開設にあたりそこを心配する知人もいるくらい。地中海の風にどこまでも続くオリーブ畑の木々の葉がいっせいにさらさらと…心なごむ風景も当分見られなくなるからクリニックにはオリーブ植えるか、置くつもりでいたのでちょうどよいわ!
走りながら思いついた!
で、勢いで昨日の続き。

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次回の打合せまでの1ヶ月、クリニック勤務経験のあるナースからのアドバイス、実際私が勤務しているところで設計に参考になりそうなことなど、写真やメール、送れるだけ送った。設計経験のある建築士だったらけむたかがられたかもしれないが、治代さんは参考になる!と目を通してくれた。一番はじめに「我が家のような、落ち着くクリニックがいい。むしろクリニックなんて思わないでカフェを設計するイメージで。あと木の温もりを感じるような…」という私のなんとも漠然としたイメージは伝えていた。

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そして7月末に立体図完成!
はじめはプレハブでもいいなんて言っていた私にはもったいないくらいの、モダンな竜宮城が出来上がっていた。
小畑さんとは別途、クリニック建築に必要なことはアドバイスを受けていたようで、保健所にも図面をすでに面通しし、知らぬ間に保健所に言われた通りのことも図面にはもりこんでくれていた。
さらに、治代さんだけでなくご主人も全体を総括して見てくださり、夫婦で事務所を構えるからこその男女の目線で出来上がった図面に文句つけるところは何処にもなかった。
おまけにちょこちょこ私が送った、方々のナースさんからの細かなアドバイスももりこまれていて、細部に至るまで、いろんな人の気持ちがこもっているようで私は嬉しかった。「じゃ、全体はこれでいいからあとは窓の大きさとか微調整の打ち合わせね」ということで、そこから数回は私と父も参加して事務所での打ち合わせとなった。
「父も参加して…」父所有の地面だし、ボケ防止にもなるから…というのは表向きの理由。本当の理由は「あそこに50年住んだ自負と長年ゼネコン勤務で培われた建築に関する知識も多少あるから父不参加で話を進めると大変かも!」
案の定、予感的中!

一度みんなで良しとしても、陽当たりが…水捌けが…その場で質問しないであとからごちゃごちゃと。時代は次のオリンピックに向かっているというのにかつてのオリンピックの頃の建築資材で話をする。決まった事に後からごちゃごちゃ…この性格、生前の母も手を焼いていたのを私はつぶさに観察して知っていた。母と同じてつは踏まないぞ!
ましてや建築物。できあがってからああすれば良かった…などと私の背後で呟かれたのではこちらの身がもたぬ。
「治代さんたちプロが大丈夫と言うのだから大丈夫!」私が言ってもなんの解決にもならず。その度ごと、時間をさいてご主人、治代さん何度も解説を加える。それも少しばかり弱った父の脳細胞にたいして。製図より余程面倒な作業だったと思う。でも、ありがたい。「よいクリニックつくるという気持ちのベクトルは同じ方向なんだから…」私はいつかはどうにかなると思っていた。しかし余計なところで時間がかかっている。治代さんも8月末までの業者への見積もり作成依頼までの時間を気にしている。父が気になるのは、診療スペースではなかったので私が折れて父の気がすむようでよいと治代さんに伝えると「依頼者が気に入る建築物にしたいから!」治代さんは地道に丁寧に説明を続けてくれた。

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