メニュー

ピロリ菌の検査・治療

このような方はご相談ください

  • ピロリ菌ってよく聞くけど何?自分は関係している?
  • 検診などで陽性と言われてそのままになっている
  • いつも慢性的に胃の調子が悪いけど市販薬でごまかして凌いでいる
  • 以前胃潰瘍や十二指腸潰瘍になったことがある
  • 他医で二次除菌でもピロリ菌が消失しなかったので自由診療でも除菌したい。
  • ペニシリンアレルギーだけど除菌したい(保険適応外)

ピロリ菌の除菌に関しては2013年以降、保険診療での適応が広がりました。なのでピロリ菌に関心のある方は一度ご相談ください。

なぜピロリ菌が取り沙汰されるの?

昔から病気として認識されていた胃潰瘍の病気としての認識は古く、古代ギリシア時代から知られていたようです。近年まで死に至ることもある病気でした。(漱石やホルスト、永井荷風らも潰瘍からの出血で命を落としています。)
治療についてはギリシア時代、すでに貝殻の粉末を治療に使ったり、ストレス回避での旅行を治療の一貫と捉えていたり、現代の医学からみても、理にかなった治療は行われていました。
その後は時代や場所により、手術や薬草、また漢方には現在まで引き継がれている方剤もありますが、そういう治療の発展の中、1970年代には「制酸剤」が潰瘍の特効薬として潰瘍で苦しむ患者さんを救うことになりました。
「制酸剤」については胃の生理、解剖学的な特徴が医学の進歩と共に解明され、薬の開発がなされるという歴史の流れに沿ったものですが、驚くべき治療における大躍進となったのが「ピロリ菌」の発見でした。強い酸の存在する胃袋にできる潰瘍の原因のひとつが感染症にあった!と言うのは革新的な発見。もちろん突き止めたウォーレンとマーシャルは後にノーベル賞をとりました。
このピロリ菌が原因とわかったのは1983年のこと。その後ピロリ菌に関する研究は内視鏡自体の進化と呼応する形で目覚ましく進みました。
(私の年もばれてしまいますが)ちょうど私が消化器内科を志した頃に難治性、再発性潰瘍の患者さんへの抗生物質による除菌治療が始まりました。また、ピロリ菌の世界における感染状況、日本人に胃癌患者さんとピロリ菌感染者が多いことからピロリ菌と胃癌の因果関係に関する研究もなされ、今ではピロリ菌感染による萎縮粘膜が胃癌発生に関係していることも証明されています。2013年からは保険診療で除菌治療もできるようになりました。
いまや二人に一人がガンになる時代。そして胃癌は未だに日本人の癌死因の上位…予防策のある癌ならばできれば予防したい…
こういった流れでピロリ菌除菌が保険診療でできるよう厚生省に承認されました。こうして、いまピロリ菌は世間でも話題になっているわけです。

当院の治療方針

保険診療でおこなうには

  • ピロリ菌感染が証明されていること
  • 内視鏡検査を行う。或いは他医で既に検査され胃癌がないことが証明されていること

が条件となります。
検診血液検査でピロリ菌がいるって言われてわかっているのになぜカメラをしなけりゃいけないの?」「検診の胃バリウム検査で異常がなかったのだから胃カメラパスして薬処方して」と、外来で患者さんから相談をうけることがあります。「前に胃カメラで死ぬ思いしたからやりたくないよ…」のおまけのことばと共に。
しかし、ピロリ未除菌の胃粘膜=癌が発生しやすい状態 である以上、除菌前に未症状の胃癌の有無を確認しておく必要があるのです。治療の対象になる癌のほとんどは自覚症状はありません。
ごくありふれた消化器内科医の私ですら、ピロリ菌除菌が保険適応となってから、除菌目的の単なるスクリーニング胃カメラ検査で、数人ですが、すでに胃癌になっている方がいました。検査なしで薬処方しないで(できないけど)良かったとその時はつくづく思いました。この経験からも胃カメラが保険診療ピロリ菌除菌の絶対条件なのをご理解いただけると思います。

また、当院では胃カメラ検査の際に胃粘膜の一部を採取してピロリ箘有無を検査する「迅速ウレアーゼ試験」も行っていますので、そこでピロリ菌感染がわかればその日に除菌のお薬処方も可能です

上記条件がそろって、お薬の処方、服薬後にピロリ菌消えたかどうかの判定、その後の生活含めた注意事項は外来でご説明しながら進めます。なお、保険適応外の三次除菌、ペニシリンアレルギーの方への除菌についても個別にご説明いたしますのでまずご相談ください。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME