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今のうちの忘年会と食道炎

[2021.12.05]

きょう、日曜日も朝から雲一つない青空…でも朝の?通勤は、しばれる季節に。もう12月。ずっと週末天気がよかったから、10月と11月の境目がはっきりせず年の瀬に突入したよう。12月に入った途端、足の指がシモヤケに。去年もそうだったっけ。足の親指がさくらんぼみたい。靴下2枚重ねても、履きやすいランニングシューズは蒸れ防止で通気性良いから往復3時間?漕いでりゃ、シモヤケの一つや二つできるわよねえ…でも、私の好きな「たきび」の童謡、あれって11月のイメージ。歌詞の2番?「シモヤケお手々がもうかゆい…」 一昔前は11月でシモヤケの違和感がなかったのだから12月の今のシモヤケは温暖化がなせるわざかなあ…そんなこと考えながら今日も黄色い絨毯かさかささせながら?通勤しました。陽が落ちるのも早いわねえ。

今週はオミクロンやら地震やら、なんか落ち着かない一週間でしたね。コロナ対策…私もそう思うけど、患者さん達も「対応早かったよね~」 その後のドタバタはさておき、今のところ水際対策ができていることに、ホッと胸を撫で下ろしている。「でも、どう考えてもいずれ遅かれ早かれ第6波は来る。ウイルスに色もついてないし…」 今まで通りの基本的な対策をしつつ、安心材料となる、抗ウイルス薬、ワクチン、持てる武器が増えることを期待しながら当面暮らしていくしかないのかな… 年末の慌ただしい日々を淡々とこなしている人々がいる一方、「この平穏な今のうちに…」 とばかりに、紅葉狩りかねた旅行、飲み会、それも去年はできなかったからと久しぶりに楽しく弾けたという話も耳にします。なので今日は時節柄、「いまさらの食道炎」 の話題。「胃酸が胃から食道に逆流することのよって起きる胸やけや胸痛」 ってことは周知の事項。メジャーな疾患だからそれとわかって薬を求めて来院される患者さんも多く、特にそういった患者さんからでた質問をここにかいてみようかとおもいます。パッと思い出すとこ3,4個あり個々に関連がないから箇条書にまとめます。                    ① GERDと逆流性食道炎の違い  GERDは「gastro-esophageal reflux disease」の略。「胃食   道逆流症」 と日本語では言います。逆流性食道炎は内視鏡所見と自覚症状が必ずしも一致せず、所見がなくても症状が強い人もいます。「GERD」は症状があり所見がもある人と、所見がなくとも症状のみが先行した人と合わせて、要するに逆流症状で治療が必要な状態を「GERD」といいます。                                         ② 所見は変化する?  検診センター等で毎年同じ人を検査することは多々あります。多くの患者さんは正直、前年度、その前と変化がないことが多い。服薬している、いないに関わらず。服薬されている方は症状は取れても、所見自体は余り変化がないことが多いよう。ただ、多くの患者さんの検査を経年的にやっていると、年齢を経て久しぶりの患者さんに所見が消失していた(=年齢とともに胃酸は減少するからだろう)とか、最近のリモートワークで生活が不規則になり、夜に食べてすぐ寝てしまう生活が定着した! という患者さん何人かに明らかな所見の悪化が見られたことは経験してます。                           ③ ③バレット上皮って?  食道の粘膜は扁平上皮、胃は円柱上皮で覆われています。胃酸により食道粘膜に炎症が起きると、通常は扁平上皮で修復するはずのところ、ちょうど境目のため胃や腸の粘膜と同じ、円柱上皮で修復されてしまってできた状態をバレット上皮、長く伸びたものをバレット食道と呼びます。白人では、このバレット食道から食道腺癌の発症が多い。東洋人は少ないとは言われているけど、気をつけるにこしたことはないので、内視鏡医は、バレット食道や上皮の患者さんには、年一回の内視鏡検査をオススメしてます。バリウム検査ではわからないです。                                         ④ 薬はずっと飲み続ける?  酸の分泌を抑える薬、PPI 、PCAB は安全性が高いとは言われています。逆流症状が重症な人は、狭心症の患者さんよりも生活の質が悪化しているというデーターもあるくらいなので、症状があってその苦痛が薬で改善するのならば、必要な投薬と私は考えます。ただ、症状がずっと落ち着いているのなら、いったん減らす方向でと私はアドバイスしてます。あくまで私見ですが。胃酸が強酸で人類の進化の過程で退化していない以上、その存在意義はあるのだろうから。現に腸内細菌叢への影響や骨粗鬆症への関連等も言われているのでね…。

「今のうちの忘年会…」ではなくてもクリスマスにお正月…何かとGERDを悪化させる、飲む機会も増えるので、今日はこにの話題を取り上げました。

 

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