メニュー

大晦の雑感 2023

[2023.12.31]

今年も今日でおしまい。今日が仕事納めだったけど、昨年のような発熱診察希望で電話なりっばなしはさすがになく、そこそこおちいてはいました。急患で診察患者さんはすべてインフルエンザでした‥。

夕方帰宅してまだ、家もかたづいてない。年明けに断捨離でもしながら掃除かな? 

さて、最後の仕事blog更新に。  今年感じたこと‥通常診察を続けるなか、「機能維持」の時代だなってことを痛感。 そもそも私の研修医時代、遡ること30年前は「治す」ことだった。消化器では開発途上とはいえ、内視鏡で潰瘍なり癌を肉眼でみることができ、その後の治療へ。抗潰瘍薬もどんどん開発。 循環器では血圧の管理も心筋梗塞や脳梗塞予防目的で、目標血圧は決まっていたような気がする。それぞれ治療も進歩し、今は「心不全予防」 のための血圧管理。 つまり、私が医療に携わり30年経過した昨今は、「身体をどう維持するか」が各領域のテーマとなってきているのでは?  人生100年時代を迎え、ひとつしかない身体を保持するにはいかに? ということ。 おそらく、人間の身体は100歳を迎えるまでの構造にはなってないのだろう。 ひとつしかない心臓はなんとか血流を全身に送るポンプとして機能維持しなければならない。不全状態にならないための予防は「血圧管理」だから、血圧の目標値も以前より低い。統計をとるとその方が良いというデータが得られたから。また、年老いてくると、肺炎、それも誤嚥に伴うものが多くなる。誤嚥しにくいような工夫された食事も昔はなかった。今は多数の食材が開発され‥誤嚥予防に一役を担っている。また、喉の筋肉を若いうちから鍛えるなんて言うことは、手足のフレイル予防体操のようにうまくは行かない。ならば、雑菌をのみこまないように‥で、若いうちらからのオーラルケアが言われているが、昔の歯周病予防にまさか、高齢での誤嚥のことを考えながらの指導は頭になかったであろう。 時代はまさに人の身体も「サステナブル」持続可能‥。 未曾有の感染症がようやく、一区切りつきつつある今年、日々の診療や父の介護を通して見えてきた景色は「個人がひとつずつ与えられたこの身体。経年劣化はやむを得ないながらも、各臓器、どう維持させるか」の医療や医学では? という景色。 

 古い情報では取り残される。限られた時間であっても、知識をどんどん時代にあわせてリニューアルせねば‥。 今年一年診察や日常生活を振り返り得た雑感‥。

一年お世話になりました。スタッフ、業者さん、門前薬局(今日も私のわがままで開けた診療に付き合ってくださりありがとう)、そして患者さん…。 どうもありがとうございました。来る年の足音が一時間後に迫ってます。 良いことなんかより、穏やかな一年‥そう期待しながら‥ 皆様良いお年を。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME