「コロナかな?」って時の対処法~都内在住者向け~
台風一過のお盆ただ中の日曜日。夕方、帰宅の途、ペダルを漕いでいたら、はやうっすらと、秋の気配を感じた。夕闇に夏の季節の陰りをね…。
お盆休み中は空いている医療機関が限られているのか、昨日今日、発熱患者さんからの問い合わせがひっきりなし。うちの電話はキャッチホンになってるから、話し中でも「お話し中」として相手に伝わらないし、電話がブッキングして混線状態になると、「ちかくにおりません」とか、とんでもないメッセージになってしまうから困りもの…。 そんな相次ぐ電話も、実は殆どが20代、30代の発熱外来軽症者からの問い合わせ。大半が「熱が出たらまず、発熱センターに電話」或は「とりあえずネットで調べて今日診てくれそうな近くの病院へ電話を」 という流れが為せる業のよう。確かに以前まではそうだったけれど、この数週間で、テレビでも報道されているように「検査医療機関への受診殺到の緩和策」が 相次いで都の福祉保険局から出されているので、今日はその情報をまず以下に。情報のみ箇条書きね。
8月12日付け 東京都新型コロナウイルス感染症対策本部より 新型コロナを疑う有症状者への無料抗原定性検査キットの配布が40歳代まで拡大された。濃厚接触の有無は問わず。 ネットでの検索方法は「新型コロナウイルス検査情報サイト」でひっかけると「東京都福祉保険局」が出しているものが出てくるのでそこから申し込む。電話でも受付可能はで0570-020-205(毎日朝9時~午後7時)。午前に申し込むと翌日には届く。午後だと翌々日に届く。自分で検査して陽性ならば「陽性者登録センター」に登録すると、登録センターの医者が確認。その後の流れは医療機関を受診した人と同じような自宅待機。ただ、薬は市販薬となるので、症状が重篤な方は医療機関受診を。
更に追記すると、「陽性者登録センター」への登録の対象者はこの都から配布の無料キットを利用して陽性となった方以外にも、「自ら実施した医療用抗原検査キットで陽性となった方」「東京都PCR等検査無料化事業の登録を受けた期間での検査で陽性となった方」も含まれる。
これらの自己申請後に体調不安を感じた場合は「自宅療養サポートセンター(うちさぽ東京)」という相談窓口が有る。
つまり「熱でたり、ちょっとの喉痛もとりあえず発熱センターや医療機関へ電話」じゃなくて、上記流れが巷に浸透していれば、発熱外来やってる各医療機関が頭を悩ます「今日はもういっぱいで…」の断るためだけの、無駄な電話混線状態も緩和されるはず。だって、「うちは高齢の有症状の方を優先しているから」 と伝えると同時に「じゃ、どうすれば…」 すかさず丁寧に東京都の上記情報を伝えると、伝えてるそばから検索して「あっこれですね…」となるみたい。うちに至るまで方々に発熱診察希望で電話して断られてきた患者さんからは「なんだ、もっと早く教えてもらえればこんなに電話しまくらなくてよかったのに…」 との声もあるとのこと。 なんで浸透しないのかな? スタッフで考えた。多分…一番この辺の情報を知るべき世代が、ゴールデンタイムのニュースや新聞、みないものね…。バイトや付き合いで家にいないし。情報源はネット、ヤフーニュースとかでしょ? そうすると自分が普段興味を持って検索しているのとひもついた内容しか目に入らないから、いざというときの情報が伝わってほしい世代になかなか届かないのかもね… 便利なネット時代の弊害の一部なのかな?
そんな具合なので、この、お盆期間のやってる医療機関が少ない昨日今日は、得に、有症の50歳以上。せっかく常連さんからの電話でも、ちょっと喉が痛いくらい、症状ないかたは、お断りせざるを得なかった。 ごめんなさい。 そんな中、95歳の高齢者の発熱。調べたら陽性。一歩も外でてないのに…家族の声。で、咳もしていて、歳のせいかやはり多少の認知症もある。悪化のきざしが読めないから、家族も入院を希望するのは当然…。で、私も一応、感染届けに入院希望を書きながら、保健所に現状を問い合わせてみた。昨日の話だが、入院待機が33人。しかも「高齢者」だけでは今は入院の理由にならず。救急車呼んでも受け入れ先見つけることができなくて家にUターンも茶飯事とか… これも近況…
まだまだ続きそうな第7波。発熱も、地域医療機関の一端としてはできる対応はするけど、でも一番守りたいのはこんなに暑いさなかも、血圧手帳持参で汗拭き拭き来る患者さん、検査にために空腹に堪え来院される患者さん… 暑いさなかに予約制の時間にちゃんと来てくださる患者さん… 大切にすることは何かを考えぶれずにやっていきたい。