メニュー

大腸がん啓発月

[2025.03.16]

暑さ寒さも彼岸まで。今日は寒かったけど、来週は暖かくなるのかな? 

3月は大腸がん啓発月間なのをご存じですか? 大腸がんの早期発見の重要性を知って検診等積極的にうけていただこうという期間。そこで3月のblogは大腸のはなしを。

大腸がんの早期発見にまず有効なのはご存じ「便潜血」2日間にわたり採便するだけの検査だけど、日本は受診率6割程度。米国は8割ごえ。OECDの中でも低い。予め自宅で用意しなければならないから、人間ドック受ける時も、前日に郵送された健診の案内を開けると、とりそびれてしまったり‥加えて症状もないからいいや‥なんて具合の受診率の低さなのかしら? でもこの検査で死亡率が減るエビデンスは数々報告されているし、侵襲伴わない検査だから面倒くさがらずにうけてほしい。そして便鮮血が陽性となり実際に大腸内視鏡検査を受ける人はそのうち6割。この低さも問題。だから、「便鮮血陽性での大腸がん発見率が、2~3%」というのも正直なところ、当てにならない。加えて、便鮮血陽性でも進行がんの2割、早期がんの半数は引っかけられないと言われている。 これは実際大腸検査をしている人間から言わせてもらえば、極めてあたりまえ。 早期大腸がんと言われるものは、ミルフィーユのような大腸の層のうち、浅いところまでしか進達していない。深掘れされていないから太い血管まきこまないから出血するまでに至らないがんも数知れず。 加えて進行がんでも2割は見つからないと言われればそれもその通り。 同じ大きさの癌が肛門近くにある場合と盲腸に近いような大腸でも奥の方にできた場合では、状況異なる。肛門に近いと出血も、排便時などにわかりやすいし検査でも当然ひっかかる。しかし奥の方だと、それが引き金で便通悪くなり腸閉塞ぎみにならなきゃ症状もでないし、困ったことには奥の方では便も生成過程でまだ水分多く、たとえ血液が出ていても便に練り込まれてしまうから、検便でも陽性になりにくくなってしまう。

毎年便採取して調べていて始めて陽性になり精密検査で奥の方に進行がんが見つかるなんて、検査している側から、枚挙に暇がないくらい。「このタイミングが最後の砦。痔出血だと思うなんて早合点しないで検査受けてくれて良かった!」このフレーズ、1年に何回かは呟いている。 この一週間のうちにも、便鮮血陽性の2人にそれを言った。 幸い2人とも癌には至らないけど「高度異型」といわれる、将来ほぼ確実癌になる、一歩手前のポリープだったけど。 くわえて、「痔」は出産経験ある女性には置き土産のように存在している。だから、どうせ痔出血‥そう考えて便鮮血陽性を無視しちゃいがちかもしれないけど、1度は精密検査受けてほしいな。

次回は、チホクリでの大腸内視鏡検査の統計をテーマにします。

さてさて、同居の父はその後ボチボチ回復。やれやれ。色々忘れたりこちらが困ることは多々あれど、本人がとりあえず今日一日穏やかにくらせれればそれでよしとすることにした。 つい昨日や、一昨日の出来事や、その順序が曖昧でも死ぬわけじゃないし‥。夜遅くまで私の帰宅を待ち、仕事上がりで一人静なよるを過ごしたい私には「ったく‥まだおきてる!」と思っても怒らない怒らない。好きにしてもらうことにした。

疲れていたのかな?今日診療終わり。残業も終えて帰るつもりがそのままうたた寝。2時間近く爆睡。 おかげでblogもやっと今完成!

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME