コロナで学んだ「自分さえよければ」
2月ももう終わりに。今年の2月はただただ寒さの印象しかなかった自転車通勤。刺すような冷たい空気の中、枯れ果ててしまったような、かさかさの銀杏の間を通り抜けるとき、この世から春という空気が消え去り、もう訪れないのではないかと不安に駆られる。この木々にかつてのような緑色の、親に似た小さな葉っぱ達が蘇る時が訪れるのだろうか…。
行っちゃう1月、逃げちゃう2月、去っちゃう3月。私にとっては寒いだけでなく、今年の2月はあんまり素敵な2月とは思えない一ヶ月だったような気がする…コロナ、オミクロンでバタバタしていた1ヶ月。ここのところの報道通りの減り方は、クリニックへの発熱外来受診希望にも反映を見せ、少し落ち着いてきてはいる。しかし…こちらが判断することなのに、必要ないPCR検査を強要されたり(今日もいたっけ、そんな人!)、数か月前に、確かにその家族のコロナ陽性を診断したが、それから数週間経過し、全くそれとは関係ない時期に、あたかもつい最近、うちで陽性を診断したその家族のように偽って、数少ない発熱外来の枠に濃厚接触だから検査をしろと入り込んでくる、図々しい家族(そんな人より、こちらはリスクある発熱患者さんを一人でも多く診察したいのに…)、毎度のことながら、コロナの波が訪れる度に、「またか」の如く、人間不信に陥ってしまう…おまけに…自己満足と言われればそれまでかもしれないが、コロナワクチンを、府中の隅っこ医療機関でも少しでも役に立てば…電話予約も決められた時間じゃつながりにくいだろうからと、可能な限り受けるよう…でも診療時間内にしてね…と、きちんとこのホームページにも書いているのに、平気で祝日、びっくりしたのは、深夜の1時2時にかけて来ている…クリニック休みや祝日、深夜にまでワクチン予約をしたいのだろうか?それとも、診察希望?申し訳ないけど、うちは赤ヒゲクリニックじゃないから!深夜は寝てます! 勿論、時間外は着信拒否にしているが、それでも着信履歴にのこる、余りに非常識な時間の電話が複数あることに、ある意味、恐怖すら感じてしまう。(コロナワクチン予約用に市に提示している携帯番号は、そのため以外には受け付けません。ましてや夜中の1時2時は論外!)。その、ワクチン予約にしても、ワクチン一本で何人分と決まっているため、キャンセルはしないでとお願いしているにもかかわらず、家族分予約とりまくり、あとで必要なくなった家族分はキャンセルして来る身勝手な人… 「先生は感染者多い世田谷からきてるからコロナじゃない?」周りがあきれる失礼なこと外来で言い放から、もう来ないかと思えばちゃっかり一回目から予約してくる、失礼お婆さん! 2月に自転車漕ぎながら寒さばかりを感じていたのは、コロナ渦でみえてくる「自分さえよければ…」 でずっと心が寒かったからかもしれない…
「うちにくる患者さんは、コロナ渦の密を避けるためとはいえ、めんどくさい電話予約までしてくださる品のよい、良い患者さん達」 大半の患者さんはそういう人たち。それは十分わかってる。だからこそ、期待に応えたいから好きな内視鏡だけやってますだけでなく、ワクチンも、発熱外来も府中隅っこ医療機関としてできること、スタッフの協力も得ながらやってるつもり。
コロナ渦となると、どこの医療機関でもよいから、診てさえくれればよい…って患者さんが多く訪れ、相手も刹那的な医療を求めてだろうから、こちらも、そうとらえて、淡々とこなして感情を差し込まなければ腹もたたなくなるのかな?? 無感情で診療していく術も、長い医療活動では必要なのかもしれない。「この患者さんが私の家族だったら…」 なんて考えながらやってたら。身が持たないか…
哺乳類で人間が一番わがまま…そうだよね、私もそうだし。でもね…