第5波感じて3週目突入の下っ端開業医の現実
朝から「降参!」 と言いたくなるようなバケツをひっくり返したような雨。 どこの地方に警戒が出ているのかわからないくらい連日の警戒情報や、世界ではあちこち山火事。コロナといい、人類の力では追いつけないことが余りに多くて自分の生きている天体での出来事とは思えなくなって来る。
とどまるところのないコロナ感染状況はしっかりクリニックへの問い合わせに反映。この一週間は朝の開始とともに受付は、電話対応だけに追われてまともな業務ができないほど。 今日、日曜もお盆中の日曜ということもあり、発熱電話殺到で予約可能な時間は全て30分もしないうちにうまってしまう。おまけにこんな感染状況になると想定なかった数週間前に、コロナワクチンの接種予約も組み入れていたから、今日は通常外来とワクチン、発熱患者さん、3通りの人の往来を接触を避けて…の時間のやりくりに追われるバタバタ外来。 研修医時代の多忙を彷彿とさせ、下手するとトイレ行くタイミングも逸してしまう程。朝机に置いた水分も口をつける間もなくお昼を回ってた何て言うこともしばしば。 「医療は危機的状況」 と言われているがまさに! 第5波になっての前回までとの決定的違いは、開業医の仕事量が増えたこと。ここ数週間の傾向からはっきり言える。 診察人数がふえれば当たり前だが、それに不随して陽性者からは「いつになったら保健所から連絡が来るんだ」 と、待っても中々来ない保健所連絡に業を煮やしてクリニックに電話がくるため、その対応も業務には増えたことのひとつ。因みに今日、保健所に聞いたら、今は11日や12日の陽性者で重症化の恐れのある人からの対応と。3日は遅れているみたい。 また、不安なこともあってか、陽性者で症状の回復がないと薬だけでも…とのといあわせも。普段病院にもかからない若者が多いから手持ちの薬もないみたい。 時間をずらして、接触避けて来てもらうしかない。勿論外での診察になってしまうけど。 発熱外来もワクチンも、私がやると決めたことだから弱音は吐きたくないけど、今はオープンで常連の患者さん以外の発熱症状の患者さんをも受け入れているけれど、かかりつけ患者さんが発熱した場合のみに都の登録内容を変更した方がよいのかな? 限界を感じてそんな想いも頭をかすめる。 ワクチン2回接種しても罹患することもある。私自身も変異株への感染は怖い。スタッフへも申し訳ない。ホントによくやってくれている。今日も10時過ぎからは電話にも出られず。他のスタッフもワクチン対応やら、めいっぱい働いているから。こんな状況では、常連患者さんの対応も十分にできない。 コロナが去ったら、開業3年経過して、やっと集まってきたちほ内科の常連も消えた…なんてなったら寂しいかぎり。発熱の人は、熱の対応だけで、ずっときてくれるわけではないから、刹那的な外来… それはそれで必要とされる大切な業務と信じていたけど、そのせいで、本来来てくれていた患者さんが来なくなっちゃったら… 身内に相談すると「発熱センターや保健所からの紹介患者さんは減っても、今はインターネットの時代だからあんまり変わらないんじゃない?自分で調べられるから…」 あとすこしの辛抱とたしなめられる。たしかにそうかも。 もう少しオープンで発熱患者さん見るしかないのかな? でもね、「旅行に一緒にいった友人が、帰ったら陽性になって、自分も発熱した」「5人で数日前に会食してた」なんていらした患者さんの話を聞くと、さすがに誰のためにこんなことやってんだろ…と思えて来る。今はコロナコロナで、発熱者が優先されてしまうけど、(一部の人だと信じたいけど)こうしたある意味、自業自得者の為に本来の医療業務がこんな小さなクリニックの中ですら置き去りにされたら、ほんとに本末転倒… 「これで陽性なら、毎日のニュースのカウント数に加わるな」 なんていっている声、或はニュースで見た、それでも沖縄や北海道に行く人々を見ていると、「コロナへの受け止め方は、今は人それぞれ」 と感じる。もはや今のままでの方針では感染は減らない。こんなちっぽけな末端の医療現場ですら限界を感じているくらいなんだから、もっと整備しなければいけないこと山ほどある。 国は何やってんだろ? 法律だって早急に議論すべきことあるのに夏休み? それとも選挙戦に備えて?? 全てに危機を感じるこの週末。