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開業決めるまでの裏ばなし~その7~

[2018.03.17]

今日あたり桜開花?

現場も気になるけど今日は行けないので明日に。

では、話を先に進めよう。前回の続きの。

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治代さんにお願いする少し前に医業総研の小畑さんを保険医協会から紹介していただいていた。

そもそもこの会社、税理士さんが始めた会社だそうで、開業してうまくいかないクリニックの立て直しに携わるう

ちに「開業前の計画に問題あり」という事実を見いだし、開業支援の当初から関わる会社を設立しようということになりで

きあがったそうだ。小畑さんに会った初日の自己紹介の中でその話がでたことも、お願いする理由のひとつとなった。

そういう会社だからこそなのか、はじめに向こう5年間の収支出のシミュレーションを作成したいとのこと。彼曰く「うち

は開業1年後には1円でも黒字になるように計画します!」

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「はぁ~まあなんとも頼もしいというか、強気の発言…。」

小畑さんは続ける「なので本来は仕事の内容にあわせて場所選びからといきたいのですが、今回はご自宅開業ですよね

現場を徹底的に調べて1年後黒字が達成できないようならお勧めはしません」

そりゃそうだよね...今までもこうして最後には、駅前で上下部検査特化クリニック開業を勧められたのだから…それに小畑さ

んのとこは成功報酬でその後も面倒みるつもりみたいだから…危ない橋は渡らないよ…

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しかしかつてとは違う。私には頼る税理士さんと以前たてた案があった。費用の一番かかる解体建築費用は上限ありき。

ここがクリアされなければ計画はなくなる。ただそんな計画でも引き受けてくれた建築士夫妻既にが私にはついている。

実家はどっぷり住宅街の中だが、裏からも出入りできて駅には近いという立地の情報を伝えるとともに、月曜、火曜日は全

日休診とすることを伝えた。2日間を外勤にあてれば収入ゼロではなくなり、全てをクリニックの収益を当てにしなくても

よくなる。そして月曜は、大腸内視鏡に関しては医療連携もできている。そのかわりに(土)(日)の午前はクリニックをあけ

る。さぁこれでどうだ!!

あとは診療に必要な機器をどうするかを伝えた。検診も請け負いたいからレントゲン、心電図。血球計測器もほしい。

消化器内科なので腹部エコーは置くとして、後は胃カメラ!どうしますか?と小畑さん。これ1台で今あげた全てを買える

くらいの額。それを知る私は自分のクリニックに内視鏡がなかったらどうなるか、外来に内視鏡を置いてない施設のバイ

ト、何回かこなして検証を試みていた。なにもなければよいが、カメラ検査が必要な症状の患者さんが来たらもう大変。

「ああ、ここに胃カメラあれば‥すぐにちゃちゃっとできるのに…」そう思いながら他施設への紹介状を書くときの何とも

苦々しい、抽出しすぎた紅茶を飲んだ時みたいな気分…。

こんなこと来る日も来る日もやってたらこちらの胃に穴が空いてしまうよ…これが自己検証結果。

なので中古でも何でもいいから施設に入れたいと伝えた。

ひと通り私の考えを聞いた上でシミュレーション、たたき台を作成してくれることとなった。

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2週間後、初めて行く和泉多摩川にある白崎夫妻の事務所へ小畑さんも同行してくれた。

既に治代さんは、渡したクリニック開設までの資料をもとに、来年9月の開業にあわせて7月末に引き渡すためのタイムテ

ーブル、クリニックに必要な部屋、広さなども考えてくれていた。それによると9月中にとりあえずの見積もりを業者さん

に出してもらうよう8月中に設計を進めたいと。ってことは9月に判決が下るわけだ。伸るか反るか!

そしてクリニック建築の必要な情報は小畑さんがサポートしてくれることを快諾してくれた。

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ってことは…果たして小畑さんからの診療圏調査報告書では、私の出した案をふまえ「我が家中心の半径500メートル圏

内」特に年輩の方が多いエリアを大切にすれば成立するとのことであった。開業当初の貸借対照表、所年度からの収入表と

年次推移、細かく示され、またそこにあるような計画のために、一日あたり診る患者数もそう無理な計画ではなくて、何よ

り内視鏡の見込み予約数が当初は3日で1人、1年後から5年後までずっと毎日1人とカウントしていたところに私は現実

性を感じた。但し…小畑さんは続けた。「まあわかりにくい場所ですよね。僕も地図みても迷いました。宣伝ですよ!せん

でん!これが一番大事!!」

とにかく医業総研サイドもなんとかギリギリ可能案件!と評価してくれた。ふう…やれやれ

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お世話になる税理士さんにも資料お見せしたところ「まあ、こう右肩上がりじゃないだろうけど…雨降りゃお年寄りは一日

家からでないしねえ…」しかし資料の数字にそこまでおかしなとこはなさそうだとの見解だった。

何とかいけるかなあ…

そんな中、我が父のみが半径500メートルの円が記されている診療圏エリアの地図を見せたとたん、

「これ、お母ちゃまが生きてた頃の自転車の行動範囲だ!金丸さんって知ってる人も多いから…きっと大丈夫!僕、チラ配

るよ!」何とも前向きお気楽モード。ニコニコ嬉しそうだった。

 

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