春風の中で
一昨日、日曜診療終えて帰り際、電話が鳴った。
事務の方が帰り際に「先生のお友達が一度顔を出したけど、診察中だから後で出なおすみたい」と教えてくれていたので「もしかして?」
受話器をとり第一声ですぐに「あっ!」幼稚園が一緒だった近所のお友達。
マイクロバスでいつも一緒に幼稚園に行っていた。
不思議と声がぜんぜん変わってないからすぐにわかっちゃった!
玄関に来てるよって。
急いで出てみる。ほんとだ!
声も変わってないけど、顔立ちも小さいときと変わってないから、多分すれ違っても「どこかで見かけてような…」と思い出せそうな…。
数え切れないくらい、うん十年ぶりなのに、なんか不思議なくらいつらつら幼稚園時代の思い出がよみがえってきて話が弾んだ。(園長)ママ先生のお家が幼稚園の裏のあったからみんなでドーナツ作ったよね! とか、共通の友達の当時の顔も名前も私が覚えていることを再会した友だちもそのまま覚えていて、「楽しかった思いではみんな一緒なんだなあ」なんて感じてしまった。
私が帰り際でばたばたしていて申し訳ない立ち話だったけど、暖かい日差しと風の中、突然の素敵な、春色にふさわしいさわやかな贈り物のような出来事だった。
実家で開業したからこそ、こんな素敵なこともあるんだなと歩く帰り道、また、コブシの花を見つけた。
前日の土曜日の夜、参加した漢方のセミナーで講師の先生が冒頭でコブシの花の話をしてくれた。見れば私はすぐに高校の記章を思い出すけど、漢方医的にはこれは立派な生薬。「葛根湯加川穹辛夷」「辛夷清肺湯」にはコブシの花が開く前の蕾を乾燥したものが使われている。抗炎症、鎮痙作用があり副鼻腔炎の鼻づまりにね。
にたような花の木蓮との違いは花の大きさもさることながら、コブシは花と葉っぱがセットになっているそうな。そうだそうだ、コブシは辛夷。